八王子
木造源実朝坐像・木造源頼朝坐像修理事業

山梨県甲府市

甲斐善光寺は、16世紀中葉の川中島の戦いの折、信濃善光寺の寺宝が戦火により失われることを武田信玄が惜しみ、永禄元(1558)年甲府へ移し、翌年、現在の地に伽藍が建てられた。その際に、源頼朝をはじめ、鎌倉幕府三代の坐像も移され、江戸時代後期まで本堂前の鎌倉三代将軍堂に安置されていましたが、現在お堂は失われ、頼家の坐像は不明となっている。

木造源頼朝坐像は、胎内には「正治□年正月十三日」と頼朝の命日である鎌倉時代の年紀の墨書があり、全国最古の源頼朝像として教科書などにも掲載され、山梨県指定文化財となっています。また、源実朝像としては最古の優作とされる甲府市指定文化財の木造源実朝坐像も、鎌倉時代の作とされている。

2019年度は、木造源実朝坐像、2020年度は木造源頼朝坐像における劣化の防止、欠損部の補充などを行うとともに、修理事業にあわせて、地元の経費負担にて、放射性炭素測定、年輪年代測定、表面の観察調査、塗装物の分析などの科学的な調査も実施する。

木造源実朝坐像・木造源頼朝坐像修理事業 木造源実朝坐像
木造源実朝坐像
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